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レーシックの安全基準「角膜は250μm以上残す」
レーシック技術が進む中で、かなりの近視や乱視の方でも施術が受けられるようになってきました。
ただし、10数人に一人程度、角膜の厚みが足りずに手術を受けられない人もいます。また厚みが足りないのに強引に手術をして、角膜拡張症(角膜を削りすぎて、薄くなった角膜が眼圧に耐え切れなくなって飛び出してくる症状)になってしまう人もわずかながらいます。
また過矯正といって、必要以上の視力を目標にすると「見えすぎて疲れる」「遠くばかりがよく見える」などの症状が起きたりします。一時は各クリニックの「視力」競い合うような風潮があり、このような傾向がありました。医師との面談などで、自分の生活に必要な視力はどれくらいなのかを含めて相談すべきでしょう。
最強度近視の人は要注意⇒角膜は250μm以上残す
日本眼科学会のガイドラインでは、角膜は250μm以上残すことをすすめています。各クリニックもこの数値に基づいてい、独自に計算を行っているはずですが、近視の度数が強い方は念のため確認しましょう。
日本人の平均的な角膜厚が530μmといわれています。(下記は角膜の断面図)
レーシックを受ける人の角膜の厚さが520μm、-12Dの近視と仮定します。(参照:近視度数簡易測定)
イントラレーザー(イントラレーシック)を用いてフラップ作成をします。(フラップの厚み120μm)
屈折矯正による角膜切除の厚さは「度数×12」で計算されます。つまり強度の近視の人ほど厚みが必要だということです。今回の例でいえば、144μm削る必要があります。
計算例 —
520μm – 120μm(フラップ) – 144μm(切除) = 256μm
この計算でいくと、この条件ではかなりギリギリということになります。(マイクロケラトームによる施術だとフラップは160~180μm程度の厚みになる)
上記を安全とみるか、余裕がないとみるかなどは各クリニックでも意見が分かれるかもしれません。矯正のための切除厚は、どんなに優れた機材や医師でも調整はできないので、あとはより薄いフラップ作成ができる施術を探すしかありません。(今のところiFSによるフラップ作成が最薄か:参照)
角膜の厚みが足りないと言われても、他のところで検査したら問題がなかったというケースもよくありますので、不安な方はいくつかのクリニックで適応検査を受けられることをおすすめします。